2020.6.16
横須賀市立神明小学校 校内研究会
司会
   神明小学校  奈良 稔  総括教諭 
挨拶
   神明小学校 川上 誠 校長
研究推進委員長 挨拶
   神明小学校 新倉 康仁 教諭
模擬授業
   6年生国語「やまなし」

 授業者 
   神明小学校 駒野 州宏 教諭  
指導・講評
   横須賀市教育委員会 高橋 指導主事     
「発問」とは    「国語教育指導用語辞典」(教育出版)より
 授業者が一連の授業の過程を成立させるために発する問いかけをさす。発問はさま ざまな観点から分類される。
・記憶発問 ・・・ 覚えていることを問うもの。単に知識を答えさせるだけのものは、授 業者が学習者の状況把握のために行うものであり、学習者の問題追究過 程に直接かかわらないため、発問に含めない場合もある。
・思考発問 ・・・ 考えやその結果を問うもの。
・計画発問 ・・・ 授業計画に組み込まれたもの。
・即時発問 ・・・ 学習者の状況に応じて発するもの。 :

・どんな発問に分類されるかということは、授業を計画する点からはさほど重要ではない。
 例えば、指示に見えても学習者のうちに問いが湧き起こり、問題追究が促されることもある。
・「ゆさぶり発問」  授業の中で、学習者の固定的・常識的な知識や解釈、そこから来る緊張感の欠けた授業展開などに問題を投げかけ、授業の流れに変化を生み、より深い理解へ と導くための発問。
 ・学習者の主体性を重視する立場からは、発問に頼る授業のあり方は望ましくないとの見解もある。

「主体的・対話的で深い学び」を実現する課題設定
   筑波大附属小青山由紀(「指導と評価」2018年9月号より)
  
正解限定型課題(正答が限定されているもの)
複数正答型課題(正答が複数あるもの)
拡散型課題 (いずれの答えも認められるもの。感想などがこれにあたる)
手立て型課題(ねらいを直接な課題とせずに、そこへ導く手立てとなるもの)
     「主体的・対話的で深い学び」に有効な課題設定は、②と④
②複数正答型課題の例:「白いぼうし」(あまんきみこ・4年)
  教師:(全文通読後)「女の子はちょうなのかなぁと思った人?」
  児童:(大半が挙手)
  教師:「でもそれってどこにも書かれていないよね。
      なぜみんなは女の子がちょうだと 思うのかな?」

 ⇒複数正答型学習課題:【女の子はちょうだと思わされる「しかけ」を見つけよう】
   《「しかけ」をみんなで探しながら、「伏線の読み」という教科内容が自然に学べる》

 ⇒● 「女の子はちょうだと思いますか?思いませんか?」
     (各立場の主張に終始する可能性。収斂もせず、新たな観点を獲得することもない。)



④手立て型課題の例:「ごんぎつね」(新見南吉・4年)
  教師:(全文通読後)「ごんっていくつの『つぐない』をしたのだろう?」
  児童:「つ」「△つ」
   「『つぐない』って言葉がなくても『つぐない』になっているものもあるよ」
   「いわしを投げ込んだのって本当に『つぐない』と言えるの?」
   「最後の方は、つぐないではなく、自分が届けていることを兵十にわかってほし いという
    思いだけで行動していたと思うよ。」
   「いや、やっぱり自分がしてしまったことに対してつぐなう気持ちの方が大きい よ」

 ⇒手立て型課題「つぐない」はいくつ描かれているだろう】
  《「つぐない」の数を問うことは、「深い学び」へと誘うきっかけにすぎない。
   数を問われるから、自分の考えが明確になる。
   と同時にその理由を突き詰めて考え ざるを得ない。
   これを解決する過程で、
   登場人物の関係や作品のテーマの検討 など本質的な課題へとつながっていく。》

 ⇒●「ごんの気持ちを読み取ろう」「ごんと兵十のかかわりを読み取ろう」
   (子どもにとって解決したい課題ではない。)


《これまでの授業参観から感じること》
 よい発問→思考の深まるやりとりが生まれるために・・・

① 授業者が、教材のよさや価値を徹底して研究していること。
② その教材で何を教えたいのか、つけたい国語(言葉)の力が明確なこと。
⑧ 児童理解: 子供たちが何に興味を持ち、どこでつまずくか、予想できている。
  子供たちが現在持っている読む力とその課題が把握されている。
④ その発問が「思考を深める切り口」となる(葛藤やズレを生む)ものであること。
⑤ 学級が「学習集団」になっていること。
   学び合い、共に探求する仲間として「対等」の関係が築かれている。
  仲間と議論することは、自分にとって意味があると感じる。


 気を付けなければならないこと
① 児童1人1人が「自分の読み」を形成することに資する発問か
  実は、教師の読みに誘導することが目的になっていないか?
  子供が考えたいことではなく、教師が聞きたいことを聞いていないか?
② 「みんなちがってみんないい」?=「なんでもアリ」「好きに読めば?」と隣合わせ
  →広がった思考をどこで収束させるか=何を論点とするか
挨拶
   神明小学校 小川 一郎 教頭